「儲けるだけでは、嫌われる。」
企業が利益を追求することは当然のことですが、それだけでは生活者に選ばれない時代を迎えつつあります。新たな生活者の意識潮流と、その潮流に敏感な企業は、新しい経営のありようを追求し始めています。
経営学者のマイケル・ポーター氏が社会共有価値の創造(CSV:Creating Shared Value)というキーワードで新たな経営のありようを提言し、考え方としては支持を得つつあるものの、具体的な方法論として語られてはいないのではないでしょうか。

われわれは、具体的な方法論まで踏み込みながら、これからの時代において、下記3つの特徴を備えている企業が「楽しく、正しく、伸びつづけられる企業」となると考えています。

  • 自社が社会/生活者に提供する価値を「儲かるか」という経済性の視点だけでなく、「社会的に正しいことをする」社会性の視点、「生活者の暮らしに楽しさや喜びを提供する」文化性の視点も含めた最適解として構想すること。特に、昨今の経済性と社会性の関係(企業活動のマイナスの影響をゼロにする)だけでなく、生活者の暮らしに新たな文化をもたらす(ゼロをプラスにする企業活動)視点を重視することで生活者からの支持、すなわち対価を得られると考えています。
  • 自社の経済・社会・文化の最適解としての価値を具体的な企業活動に落とし込むこと。生活者がその企業の価値を感じられるシンボリックなアクションまで価値の構想と一体として検討することが重要だと考えています。
  • 上記2つの伸びつづける経営を達成するための方法論として、企業経営にデザインを導入すること。デザインには、社会的・文化的な視点から未来を構想し、具体的に形にする力があります。経済性を追求する従来の経営戦略に、社会性・文化性という視点を加え、それを生活者の目に見えるようにするために、デザインが企業戦略に取り入れられるべきだと考えています。

今回、博報堂コンサルティングと博報堂デザインという異なる領域のプロフェッショナルが協働し、これからの企業経営に求められる「自社と社会の未来像を構想し、形にする」ための新しい経営の方法論を提示した書籍『経営はデザインそのものである』を3月27日に出版致しました。ぜひお手に取っていただけますと幸いです。

(博報堂コンサルティングニュースレター 第23号掲載)